絵本と 子どもと ゆる親業

   2男2女を育てる40代母* 現在、読み聞かせボランティアとしても活動中              

【障がい】について親子で一緒に考える絵本=9選=

SDGs目標10〔人や国の不平等をなくそう〕

SDGsのスローガン【地球上の誰一人取り残さない】

 

街中や 学校、職場で、

眼鏡をかけている人を見かけても、

彼らを「障がい者」だと認識しないのは、

 

ある程度の視力低下であれば、

眼鏡を使えば、普段の暮らしには、

何の障害もないケースがほとんどだから。

 

逆に今、

"障がいを抱えている人"がいるというのは、

 

彼らに合う"眼鏡みたいな何か"が

足りていないからだ とも言われています。

 

その"何か"があれば、今ある"障がい"は、

障がいで なくなるかもしれないのに…

 

道具や 技術が 未熟なのか、

医療や 福祉が 未熟なのか、

社会や 私たちが 未熟なのか...

 

要因は、きっと一つではないし、

完全になくすことは、

むずかしいのかもしれないけど、

 

それでも、

大きなハンディを 中くらいに、

中くらいのハンディを 小さなものに

変えていくためにも、

 

"眼鏡みたいな何か"が、

一つでも多く 見つかればいいと思います。

 

まずは 身近な問題を

【知ること】【気づくこと】が、

その、最初の一歩になることを願って…

 

【障がい】をテーマに9冊 選んでみました。

 

バスが来ましたよ

文: 由美村 嬉々 絵: 松本 春野
出版社: アリス館

病気で視力を失った男性が、

小学生に助けられながら続けた バス通勤。

男性側の視点から、当初の不安の大きさと、

思いもかけず もたらされた親切のリレーへの

驚きと喜びが じんわりと伝わってくる。

 

ゆうこさんのルーペ

作: 多屋 光孫
企画・原案・編集: 芳賀 優子
監修: 藤井 克徳 出版社: 合同出版

生まれた時から目がよく見えないゆうこさん

彼女のルーペに興味を示す子どもに対して、

「見ちゃダメ」と答える大人…

"障がいを見ないふりしないで関心を持って"

彼女だからこそ出来る すごい特技もある。

大人の方がハッとさせられる絵本。

 

もうどう犬べえべ

文: セアまり 絵: 平澤 朋子
出版社: ほるぷ出版

視覚障害者メグと 盲導犬べぇべのお話。

作者の実体験を元にした絵本で、

電車のシーンでは本当にドキリとさせられる。

盲導犬についての基礎知識も学べるので、

よく読んで、実生活でも活かしていきたい。

 

ローラのすてきな耳

作: エルフィ・ネイセ
絵: エリーネ・ファンリンデハウゼ
出版社: 朝日学生新聞社

耳がよく聞こえない女の子 ローラ。

そのせいで 仲間に入れてもらえなかったり、

道路で怖い思いをすることも。

そんなとき、補聴器を使うようになって...

ローラの悩みや 素直な気持ちが胸に届く。

 

わたしたち手で話します

作:ファイニク 絵:バルハウス
訳:ささき たづこ 出版社:あかね書房

耳の聞こえない女の子と

難聴の両親を持つ 健常児の男の子。

二人が出会い、仲良くなることで

周りの子どもたちの世界も 広がり始める。

聞こえないというのが どういうことなのか...

子ども目線の楽しげな雰囲気で教えてくれる

 

みんなとおなじくできないよ

作: 湯浅 正太 絵: 石井 聖岳
出版社: 日本図書センター

障がいのある子を弟に持つ お兄ちゃん、

"きょうだい児"の視点からのお話。

自分の気持ちがグチャグチャになっても、

それでも やっぱり弟が好きだという

葛藤や苦しみが、痛いほどに伝わってくる。

 

さっちゃんのまほうのて

作・絵: たばた せいいち
出版社: 偕成社

生まれつき右手に指がない さっちゃん。

さっちゃんの「どうして?」の気持ちも、

お母さんお父さん気持ちも、愛情も...

大人になって読むとまた少し見方も変わる。

何度読んでも胸がいっぱいになる一冊

 

ぼくは、チューズデー

介助犬チューズデーのいちにち

作: ルイス・カルロス・モンタルバン
共著: ブレット・ウィッター
写真: ダン・ディオン
訳:おびか ゆうこ 出版社:ほるぷ出版

戦争でけがを負った退役軍人のルイスと

介助犬チューズデーの日常を追った写真絵本

日常生活の手助けだけではなく、

精神面でも 深い絆でパートナーを支える。

 

どんなかんじかなぁ

作: 中山 千夏 絵: 和田 誠
出版社: 自由国民社

相手の立場になって考えてみることを

分かりやすく実践して見せてくれる絵本。

想像もしなかったラストにハッとさせられる…

何度も かみしめて読みたい一冊

 

 

純粋に読み物として、

どれも、とても おすすめの絵本です。

 

案外、

子どもたちの方が、

 

「ふーん、そうなんだぁ」って、

当たり前のことのように

あっさりと受け入れていて、

 

何の偏見や差別もなく、

相手のことを知ろうとしていることが

多いかもしれません。

 無邪気ゆえの無配慮はあるかもしれませんが…

 

たとえ、

すぐに 目に見える変化がなくても、

 

道徳的に、教科書的に

大人が 本の内容を押し付けなくても、

 

子どもたちの心の中には、

しっかりと根付くものがあるので、

 

小難しいことは抜きにして、

親子でゆっくり

読んでみるのがいいかな と思います。

 

 

 

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