絵本と 子どもと ゆる親業

   2男2女を育てる40代母* 現在、読み聞かせボランティアとしても活動中              

我慢できる子の土台作り


我慢には、悪い我慢と良い我慢の

2種類あると言われていてます。

 

一つは、耐えに耐えて、

自分の気持ちを押し殺して、

抑圧された/強制された、受け身の我慢。

 

もう一つは、

先を見通したり、周りを見渡したりして、

本人のやる気や 思いやりの気持ちから、

自発的に あふれてくる我慢。

 

もちろん、育てていきたいのは、

後者の 良い方の我慢です。

 

我慢を理解し始める時期

 

2~3歳の子どもたちは、

かの有名な、イヤイヤの絶頂期。

 

「イヤだ」と伝えられる言葉を覚え、

手足をジタバタさせる筋力もつき、

ぎゃんぎゃん泣き続ける体力もついて、

「いざ、自己主張を始めん!」と挑む時期。

 

おまけに、好奇心なるものも芽生え始め、

さわってみたい、行ってみたい、

のぞいてみたい、やってみたい、

いろんなワクワクが止まりません。

 

子どもの成長としては喜ばしいことだし、

これからを生きていくためには、

自己主張も 好奇心も、大切ではあるけれど、

 

世界が広がれば、危険も増えるし、

相手や周りと譲り合う必要性も出てきます。

 

なので、

イヤイヤが落ち着き始めたくらいから、

すこ~しずつ 我慢をすることが増え始め、

理解し始める頃かなぁと思います。

 ※個人差/環境差も大きいけれど。

 

我慢するときの 子どもの気持ち

 

子どもに我慢をさせるときは、

悪い我慢にならないように、

 

子どもの「いやだ」という気持ちに、

ムリやり ぎゅうっとフタをしないこと。

 

子どもの "気持ちのバケツ"が

嫌なものでいっぱいになっていたら、

 

話しを聞いて、言葉にしてあげて、

中にある "なんだか いやなもの"を

一個ずつ取り出してあげること。

 

【まだ遊びたいよね】

【すっごく気に入ったんだね】

【譲りたくないよね】

【今、食べたいんだよね】

 

そこにはちゃんと、

子どもなりの理由があるかもしれません。

 

不安や 別の要求が、

ごちゃまぜになっているかもしれません。

 

しっかり話を聞いてあげて、

「そうなんだね」って共感してあげると、

バケツの中の"いやなもの"が減ってきて、

 

代わりに今度は、聞いてもらえた、

分かってもらえたっていう安心感から、

 

子どもの 気持ちのバケツの中は、

"なんだか いいもの"で満たされ始めます。

 

そうやって、

自分のバケツが満たされて初めて、

先のことを考えてみたり、

相手を思いやる余裕が出てくるのです。

 

「自分」が満たされていないのに、

「周り」を満たすことは なかなか出来ません。

 

「今」が不満でいっぱいなのに、

「先」の満足なんて、想像できません。

 

我慢する理由を伝えるにしても、

まずは、バケツの中身の整理から。

 

付き合う方は、

長く、根気のいる作業だけど(笑)

 

大人の気持ちを満たすこと

 

そして、この地道な作業、

親の 気持ちのバケツが

"いやなもの"でいっぱいになっていたら,

 

やっぱり、

子どもの スッタモンダを

受け入れてあげる余裕はないのです。

 

だから、大人も悪い我慢をしないこと。

 

普段から、自分の気持ちを

必要以上に抑圧し過ぎないことも、

すごく大切です。

 

自分を幸せにすることは、

子どものため、家族のためになるんです。

 

感謝とねぎらいは、次への種まき

 

欲求の塊みたいな 小さな人が、

いやな気持ちを どうにか昇華させて、

我慢をしてくれたときには、

 

心からの感謝と、

そして、ねぎらいを送りましょう。

 

そうすると 子どもは、

我慢をすること(譲ること・待つこと)は、

なんだか心地よいことだなぁって覚えます。

 

人は誰でも、

"誰かの役に立ちたい"という欲求があって、

小さな子どもにだって、

ちゃ~んと、その気持ちがあるんです。

 

完ぺきとは程遠いかもしれなくても、

ほんの ちょっとしか出来てなくても、

"我慢をできた"タイミングを逃さずに。

 

【ありがとう】

【おかげで 助かったよー】

【お友達も うれしそうだね】

 

この 小さな成功体験が、

次への やる気につながります。

 

まぁ、

ここで どんなに理想を語っても、

実際の 子どもとの生活では、

 

物理的、時間的にも余裕がなくて、

ゆっくり話も聞けないままに、

問答無用で我慢してもらうことも

多々多々多々多々あるけれど、

 

そんな時でも、

できるだけ、感謝のことばは忘れずに。

 

「ありがとう」って言ってみると、

案外、言った本人に、

気持ちの余裕が生まれます。不思議だけど。

 

我慢をちょっと言い換えてみる

 

"我慢"という言葉を

【おたのしみ】って言い換えるだけで、

 

子どもの意識を向ける先が、

「あとにある ちょっといいこと」に

切り替えられるので、おすすめです。

 

【ごはんの後の、おたのしみにしよう】

【次の順番が来るのが、たのしみだね】

 

普段から、ちょっとしたことでも、

周りの大人が【おたのしみ】【おたのしみ】

って嬉しそうに使っていると、

 

(今できなくても、

 あとで ちゃんといいことがあるやつだ)

って理解できるようになっていきます。

 

我慢 イコール「いやなもの・つらいもの」

っていうネガティブな思い込みは、

早いうちに 壊してしまいましょう(笑)

 

くれぐれも

 

仕事に、家事に、子育てと、

日々 生活をしていたら、

いやでも出てくる、我慢してもらう場面。

 

悪い我慢にならないように、

良い我慢ができるようにと思っても、

 

実際、

子どもの我慢に付き合うシーンは、

 

親にも余裕がない時にこそ、

発生しやすいものなので、

親業の中でも、なかなかにハードな類。

 

知識やスキルは、

ただ 知っている、それだけでも

何かが変わることがあるので、

ムリに実践しようとしなくて大丈夫。

 

くれぐれも、

大人が 悪い我慢をしないように、

ゆる~く構えてみてくださいね。

 

 毎日、ほんっとに お疲れ様です。