絵本と 子どもと ゆる親業

   2男2女を育てる40代母* 現在、読み聞かせボランティアとしても活動中              

【老い】や【死】と向き合いつつも温かさのある絵本=9選=

コロナ禍、真っただ中の時期には、

【死】や【悲しみ】に直面する絵本は、


特に、読み聞かせの場面では、

避けていた所も多かったのですが、


最近 あちこちで、

また少しずつ 元に戻りつつあります。

 


〔PR〕おじいちゃんがおばけになったわけ
作:キム・フォップス・オーカソン 絵:エヴァ・エリクソン
訳:菱木 晃子  出版社:あすなろ書房

 

【老いる】ということ、

【死】や【別れ】に向き合うこと、

【生きる】ことを 真剣に考えること、

 

悲しい出来事の 受け入れ方を

幼い子どもたちにも 分かりやすく伝え、

 

それでいて、

読後に じんわりと温かさの残る絵本を

今回は、9冊 選んでみました。

 

だいじょうぶだいじょうぶ

作・絵:いとう ひろし  出版社:講談社

おじいちゃんと ぼくの ほんの小さな日常。

のんびりとした シンプルな文章の中に、

ありったけの安心感が詰め込まれている。

やがて、ぼくは 大きくなり、

思いやりが巡る ふたりの関係が温かくて…

優しいラストは、切なくて たまらなくなる。

 

ぼくのおじいちゃん

作:マルタ・アルテス 訳:よしい かずみ

出版社:BL出版

クマのおじいちゃんと 孫のぼく。

ときどき おじいちゃんは、

忘れたり、分からなくなったりもするけど、

それでも変わらず ”大好きだよ”と伝える。

子どもの まっすぐな気持ちに癒される。

 

とんでいったふうせんは

作:ジェシー・オリベロス 絵:ダナ・ウルエコッテ

訳:落合 恵子  出版社:絵本塾出版

思い出という風船を

誰よりも たくさん持っているおじいちゃん。

なのに、その手から 次々はなれていく風船…

そして、それに 気づかない おじいちゃん。

それを目の当たりにしたときの、

悲しさや腹立たしさ、寂しさ、切なさ…

でも、風船は 次世代に引き継がれていく!!

分かり易くて、温かくて、励まされる…

介護・認知症に携わる人にも勧めたい一冊

 

ずーっとずっとだいすきだよ

作・絵:ハンス・ウィルヘルム

訳:久山 太市  出版社:評論社 

一緒に大きくなった 男の子と愛犬のエルフィー

やがて、悲しい別れの時がきたけれど、

男の子には、一つの なぐさめがあった…

動物でも、家族でも、友人でも、親子でも、

愛情を注ぐことの大切さと、そして、

想いを伝えることの大切さを教えてくれる

 

とびっきりのともだち

文:エイミー・ヘスト 絵:エイミー・ベイツ

訳:落合 恵子  出版社:BL出版 

愛犬をなくして落ち込んでいる男の子が、

無邪気に懐いてくる 子犬と出会うお話。

愛犬のことを大切に思いながらも、

男の子が 少しずつ前向きに変化していく…

とびっきりのともだちは、

きっと ひとりだけとは限らないよね

 

わすれられないおくりもの

作・絵:スーザン・バーレイ

訳:小川 仁央  出版社:評論社

年老いたアナグマは、

森中のみんなから愛され頼りにされていた。

残していく友だちを 深く気遣いながら、

亡くなっていったアナグマと、

アナグマとの優しい/楽しい思い出を胸に

ゆっくりと受け入れていく 森のみんな。

アナグマが残した数々の"おくりもの"に、

寂しさが募りつつも、胸が温かくなる。

 

おじいちゃんのごくらくごくらく

作:西本 鶏介  絵:長谷川 義史

出版社:鈴木出版 

大の仲良しだった おじいちゃんとのお別れ。

悲しみに真正面から向き合う絵本だけれど、

家族の絆や思いやり、温かさを感じる。

「ごくらくごくらく」おじいちゃんの口癖が 

男の子の心の支えになっていく…

 

おじいちゃんがおばけになったわけ

作:キム・フォップス・オーカソン 絵:エヴァ・エリクソン

訳:菱木 晃子  出版社:あすなろ書房 

死んでしまったはずの おじいちゃんが

おばけになって、ぼくの部屋にやってきた⁈

ちょっぴりコミカルで 愛情いっぱいの

おじいちゃんの「忘れもの」さがし。

夜な夜な探し物をする 二人の優しい時間。

そして「忘れ物」の正体が分かったとき… 

胸にぐっとくる、微笑みながら 泣ける一冊

 

このあとどうしちゃおう

作:ヨシタケシンスケ 出版社:ブロンズ新社  

亡くなったおじいちゃんの部屋から、

「このあとどうしちゃおう」ノートが見つかる!!

ヨシタケさんらしい "もしも"の死後の世界。

決して、死を軽く扱っているわけではなく、

あーでもない こーでもないと、

【死】について 真剣に考えてみたからこそ、

とことん【生】に向き合える絵本。

 

 

同じ絵本を読んでみても、

 

人生のステージや、

その時の 自分の心境が変われば、

 

受け取るメッセージも、

変わってくるのかもしれません。

 

逆に 何度読んでも変わらない、

心のお守りのような絵本もあるけれど...

 

 

今回 選んだ絵本は特に、

 

近しい経験が あるか/ないか、

残された側の視点か/残す側の視点か、

 

様々な要因で、

受け取る想いが変わってくるので、

 

大人の読み物としても、

"もう一度読み返す一冊"としても、

おすすめの絵本です。