【老いる】ということ、
【死】や【別れ】に向き合うこと、
【生きる】ことを 真剣に考えること、
悲しい出来事の 受け入れ方を
幼い子どもたちにも 分かりやすく伝え、
それでいて、
読後に じんわりと温かさの残る絵本を
今回は、9冊 選んでみました。
〔PR〕おじいちゃんがおばけになったわけ
作:キム・フォップス・オーカソン 絵:エヴァ・エリクソン
訳:菱木 晃子 出版社:あすなろ書房
目次
- だいじょうぶだいじょうぶ
- ぼくのおじいちゃん
- とんでいったふうせんは
- ずーっとずっとだいすきだよ
- とびっきりのともだち
- わすれられないおくりもの
- おじいちゃんのごくらくごくらく
- おじいちゃんがおばけになったわけ
- このあとどうしちゃおう
- 【あとがき】
だいじょうぶだいじょうぶ
作・絵:いとう ひろし 出版社:講談社
おじいちゃんと ぼくの
ほんの小さな日常。
のんびりとした シンプルな文章の中に、
ありったけの安心感が詰め込まれている。
やがて、ぼくは 大きくなり、
思いやりが巡る ふたりの関係が温かくて…
優しいラストは、切なくて たまらなくなる。
ぼくのおじいちゃん
作:マルタ・アルテス 訳:よしい かずみ
出版社:BL出版
クマのおじいちゃんと 孫のぼく。
ときどき おじいちゃんは、
忘れたり、分からなくなったりもするけど、
それでも変わらず ”大好きだよ”と伝える。
子どもの まっすぐな気持ちに癒される。
とんでいったふうせんは
作:ジェシー・オリベロス 絵:ダナ・ウルエコッテ
訳:落合 恵子 出版社:絵本塾出版
思い出という風船を
誰よりも たくさん持っているおじいちゃん。
なのに、その手から 次々はなれていく風船…
そして、それに 気づかない おじいちゃん。
それを目の当たりにしたときの、
悲しさや腹立たしさ、寂しさ、切なさ…
でも、
風船は 次世代に引き継がれていく。
分かり易くて、温かくて、励まされる…
介護・認知症に携わる人にも勧めたい一冊
ずーっとずっとだいすきだよ
作・絵:ハンス・ウィルヘルム
訳:久山 太市 出版社:評論社
一緒に大きくなってきた
男の子と愛犬のエルフィー
やがて、悲しい別れの時がきたけれど、
男の子には、一つの なぐさめがあった…
動物でも、家族でも、友人でも、親子でも、
愛情を注ぐことの大切さと、
そして、
想いを伝えることの大切さを教えてくれる
とびっきりのともだち
文:エイミー・ヘスト 絵:エイミー・ベイツ
訳:落合 恵子 出版社:BL出版
愛犬をなくして落ち込んでいる男の子が、
無邪気に懐いてくる 子犬と出会うお話。
愛犬のことを大切に思いながらも、
男の子が 少しずつ前向きに変化していく…
とびっきりのともだちは、
きっと ひとりだけとは限らないよね
わすれられないおくりもの
作・絵:スーザン・バーレイ
訳:小川 仁央 出版社:評論社
年老いたアナグマは、
森中のみんなから愛され頼りにされていた。
残していく友だちを 深く気遣いながら、
亡くなっていったアナグマと、
アナグマとの優しい/楽しい思い出を胸に
ゆっくりと受け入れていく 森のみんな。
アナグマが残した数々の"おくりもの"に、
寂しさが募りつつも、胸が温かくなる。
おじいちゃんのごくらくごくらく
作:西本 鶏介 絵:長谷川 義史
出版社:鈴木出版
大の仲良しだった
おじいちゃんとのお別れ。
悲しみに真正面から向き合う絵本だけれど、
家族の絆や思いやり、温かさを感じる。
「ごくらくごくらく」
おじいちゃんの口癖が
男の子の心の支えになっていく…
おじいちゃんがおばけになったわけ
作:キム・フォップス・オーカソン 絵:エヴァ・エリクソン
訳:菱木 晃子 出版社:あすなろ書房
死んでしまったはずの おじいちゃんが
おばけになって、ぼくの部屋にやってきた⁈
ちょっぴりコミカルで 愛情いっぱいの
おじいちゃんの「忘れもの」さがし。
夜な夜な探し物をする 二人の優しい時間。
そして「忘れ物」の正体が分かったとき…
胸にぐっとくる、微笑みながら 泣ける一冊
このあとどうしちゃおう
亡くなったおじいちゃんの部屋から、
「このあとどうしちゃおう」ノートが見つかる!!
ヨシタケさんらしい "もしも"の死後の世界。
決して、死を軽く扱っているわけではなく、
あーでもない こーでもないと、
【死】について 真剣に考えてみたからこそ、
とことん【生】に向き合える絵本。
【あとがき】
同じ絵本を読んでみても、
人生のステージや、
その時の 自分の心境が変われば、
受け取るメッセージも、
変わってくるのかもしれません。
逆に 何度読んでも変わらない、
心のお守りのような絵本もあるけれど...
今回 選んだ絵本は特に、
近しい経験が あるか/ないか、
残された側の視点か/残す側の視点か、
様々な要因で、
受け取る想いが変わってくるので、
大人の読み物としても、
"もう一度読み返す一冊"としても、
おすすめの絵本です。